昔から、昭和を時代背景にしたオーディオブック作品が大好きです。
なぜか私は、当時の価値観と、今の価値観にギャップにグッときてしまいます。
【今の非常識が、当時の常識】みたいなのに、ロマンすら感じます。笑
劇的に社会が進化したバブル期は、それだけでエンターテイメント性が生まれます。
そんな私の大好きな【昭和が時代背景】のおすすめオーディオブックを5個紹介します。
①嫌われ松子の一生 (上)(下)
嫌われ松子の一生 /山田宗樹(著)
映画が話題になって、ご覧になられた人も多い作品。
小説は長編作品で、構成・伏線など、しっかりと作品が作られた名作です。
トルコ風呂・覚醒剤など、昭和ならではの描写が多く、主人公は「チロリン村」の性風俗で働いたりします。
昭和の床屋で朝ごはんを食べている所は、当時を体験していない私でも、懐かしさを感じました。
昭和の魅力って不思議です。
東京で大学生活を満喫していた川尻笙は、突然の父の訪問で三十年以上前に失踪した伯母・松子の存在と、彼女が最近東京で何者かに殺されたことを知る。
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部屋の後始末を頼まれた笙は興味本位から松子の生涯を調べ始める。
それは彼にとって凄まじい人生との遭遇だった……。
惨殺された女性の生涯を通じて炙り出される人生の光と影を描く傑作巨編。
②ねじまき鳥クロニクルー第一部~第三部
ねじまき鳥クロニクル /村上 春樹 (著)
―第1部 泥棒かささぎ編― https://amzn.to/3Z1HHMm
―第2部 予言する鳥編― https://amzn.to/3Jofh9D
―第3部 鳥刺し男編― https://amzn.to/3ZXqAg6
村上春樹さんの代表作の一つである【ねじまき鳥クロニクル】にも、たくさんの昭和なレトロ感を感じれます。
瓶でのむコカ・コーラ・ハイライト・レコードプレーヤー・井戸など、現代では非日常が沢山あります。そこに、村上春樹ワールドが交わると最高としか言いようがありません。
特に私は当時の飲食物に興味を注がれるところがあり、コーヒーラウンジやレストランを想像すると、エモーシャルな気持ちになります。
「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
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③全裸監督 村西とおる伝
全裸監督 村西とおる伝/本橋信宏(著)
バブルを抱いた男【AV監督・村西とおる】の自伝小説です。
ビニ本→裏本→アダルトビデオ→バブル崩壊→再建 と昭和のエロがすべて理解できます。
当時の性への価値観や、アングラな事件、社会情勢など、バブル期特有のエネルギーが溢れる、ダイナミックでゴージャスな一冊。
【全裸監督】についての記事はこちら
人生、死んでしまいたいときには下を見ろ! おれがいる。
前科7犯。借金50億。米国司法当局から懲役370年求刑。奇跡の男か、稀代の大ボラ吹きか。
“AVの帝王”と呼ばれた裸の男の半生(ノンフィクション)。「日本経済に必要なのは、村西とおるが手放さない生への希望である。
資本主義は死の絶望と生の希望を両輪とする経済システムであり、
多くの人が死の絶望に怯えるとデフレになる。
甦るには、村西とおるが手放さない生への希望こそが必要だ。」(松原隆一郎・東京大学大学院教授)村西とおる、本名・草野博美。工業高校卒業後上京。
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どんな相手でも陥落させる応酬話法によって、英会話教材販売売り上げで日本一達成(1つ目の日本一)。
インベーダーゲームのブームに乗り、ゲーム機設置販売で財を成す。
ビニ本と裏本の制作・販売業に転じ、業界日本一になる(2つ目の日本一)。
指名手配され逮捕。再起を図ってAV監督になり、“駅弁”“顔面シャワー”など次々と新機軸を考案。
ハワイで撮影中にFBI合同捜査チームに逮捕され懲役370年を求刑される。
黒木香主演「SMぽいの好き」でみずから相手を務めて、
“AVの帝王”と呼ばれ、業界日本一に(3つ目の日本一)。
ジャニーズ事務所に喧嘩を売り、元フォーリーブス・北公次復活をプロデュース。
事業拡大に失敗、50億円の債務を負う。前科7犯。
無一文になりながら専属だったAV女優と再婚、長男をお受験の最難関小学校に合格させた。
そのどれもが実話である。
④プリズンホテル
プリズンホテル/ 浅田 次郎 (著)
普及の名作【プリズンホテル】
暴対法が施行された時代背景なので、平成初期になるのですが、山奥の温泉宿と言うことで、独特の寂しさとエモさがあります。
作品の中では旅館で外国人が働くのが珍しかったようですが、現在では普通の光景です。そういう所に私はグッときちゃいますね。
残念ながら、ゴンザレスやアニタのような、濃いキャラは実在しませんが…
また、厨房の中にも当時を表すものがたくさん出てきます。
下駄・オイルフォンデュ・江戸時代から引き継がれている名刀・山岳部など、現代小説では絶対に出てこない言葉や道具が沢山登場します。
なにより、開発されていない田舎の温泉という設定は、時間の流れをゆっくりにする効果があるのかも知れません。
今からお泊りいただく「プリズンホテル」は負のエネルギーが凝り固まった粗野で狂暴で非常識な宿。しかし時として、メジャーな世界ではどうしようもなくなった苦悩を、マイナーな世界のエネルギーでアッサリ溶解してしまう所でございます。ご同宿者は、定年を迎えた部長夫婦、極道小説家とその愛人どの、町金に追われるご一家のみなさまです。――では、二泊三日の旅、どうぞお愉しみください。
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⑤キリンを作った男――マーケティングの天才・前田仁の生涯
キリンを作った男――マーケティングの天才・前田仁の生涯 /永井 隆 (著)
ビールの歴史・当時のお酒の価値観・歴代の人気アルコール飲料の制作秘話など、アルコールを軸に昭和を楽しむことができます。
アサヒスーパードライが登場してから始まる、各アルコール飲料会社の業界NO1をかけてのビール戦争は、ちょうどバブル期にあたり、当時の流通事情や、取引先の立ち位置など、今では考えられないアナログな環境に驚きました。
ビール好きは聴いて絶対損をしない一冊。眼の前の缶ビールが違う見え方をします。
「一番搾り」「淡麗」「氷結」を生んだ
伝説のヒットメーカー初の評伝‼戦後のキリン最大のヒット商品である「一番搾り」をはじめ、「ハートランド」、発泡酒の「淡麗」「淡麗グリーンラベル」、第3のビール「のどごし」、そして缶チューハイ「氷結」……。
これらはみな、一人の人物が作った商品である。
その人の名は、前田仁。
手柄を部下に与える上、マスコミ嫌いだったこともあり、世間的には「知る人ぞ知る」存在だったが、飲料業界では名の知れた不世出の天才マーケターである。戦後長らくビール業界のトップ企業だったキリンの、絶対的な主力商品は「ラガー」だった。
だが前田は、商品を開発するにあたって「打倒ラガー」を掲げる。
なぜ前田は、自社の主力商品を潰そうとしたのか――。
そして、いかにして凋落する名門企業を復活させたのか――。いつもニヤニヤ笑顔で飄々としていたが、部下からの信頼は厚く、上司に対しても決して忖度はせず、常識や前例にとらわれない発想で次々とヒット商品を生み出した前田仁のマーケター人生に、ビール業界を30年以上取材し続けてきた著者が迫る。
「キリンの天皇」と呼ばれた本山英世や、サントリーの佐治信忠会長、前田を師と仰ぐ現在の湖池屋社長・佐藤章(元キリンビール)、前田の部下だった漫画家のしりあがり寿はじめ、ビール業界の傑物たちとの秘話も明かされる。
ビールが最も熱かった時代に、変化を拒む巨大企業の中で、権謀術数や子会社への左遷などの逆境を乗り越え、信念を貫き続けたヒットメーカー初の評伝!
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