Audibleで配信され話題沸騰中の【そして誰もゆるさなくなった】は、何者や正欲のベストセラーで話題の朝井リョウが贈る渾身のエッセイ集です。本作は彼のエッセイ集の第3弾ですが、この作品から読んでもエンターテイメント性溢れるオーディオブックとして楽しめます。
漫画「ちびまる子ちゃん」で有名なさくらももこさんのエッセイ【もものかんづめ】を愛読していることを公言している朝井リョウさんですが、本エッセイはさくらももこさんの作品にも負けないほどユーモアがあり、聞きながら思わず笑ってしまう心軽くなるような作品です。
初めて朝井リョウさんのエッセイを聞いた時の感想は「朝井リョウさんってこんな人だったの…」ということでした。小説では才能丸出しの傑作を生み出し続けている朝井リョウさんですが、作品と人間・朝井リョウとしてのギャップがすごかったので、少しだけ紹介したいと思います。
実はかなりお腹が弱い
本作の約3割はうんこ話で構成されており、朝井リョウさんは腹痛に悩まされています。しかも痔も患っており、下半身はかなり不便な生活を送っています。詳しくはオーディオブックを聞いてほしいのですが、アメリカでごぼうを便器に突っ込んで詰まりを解消する話や、送別会でスーツにうんこがついて早退した話は直木賞作家とは思えない、笑える話になっています。朝井リョウさんの作品が好きな人はぜひ聞いて、ギャップ萌えを体感してください。
ダンスが得意
朝井リョウさんのファンには常識かもしれませんが、彼は生まれながらにしてダンスを踊る遺伝子を持っています。大学ではダンスサークルに所属し、ダンスバトルやディズニーランドで踊ったこともあるそうです。一番笑えた話は、オーディション番組が好きすぎて、テレビに影響されて自らダンススタジオに通い、アイドルグループのダンスを1ヶ月間習うというチャレンジをして、自己肯定感が粉々になったエピソードが何度聞いても面白いです。朝井リョウさんの世界観で描かれたダンススタジオの話をぜひ聞いてほしいです。「松本人志のすべらない話」でも戦えるでしょう。
異常なまでの 甘党
エッセイに登場するエピソードの中で、「クリスマスのホールケーキ」の話が登場します。クリスマス期間にホールケーキを何個も買い集めて楽しむという話ですが、朝井リョウさんは心情を描くのが上手すぎるため、クリスマスケーキを買いに行くだけでエピソードになってしまっています。黄色いカーディガンを着たおじさんや、女医さんに呆れられるなど、フィクションかと思うほど面白い話になっています。その後、ダイエットを始めるのですが、ダイエットを諦めた時の話が小説作品のイメージと違いすぎてギャップ萌えです。このエピソードだけでも聞く価値があります。
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その他にも 催眠療法や 引っ越し失敗話などの 20個の 超おもしろ話が満載のエッセイになっています。
朝井リョウさんが愛したさくらももこ エッセイ作品
さくらももこさんのエッセイの代表作は以下の三部作です。
これらの作品にはさくらももこさんの実体験が多く含まれており、「ちびまる子ちゃん」と同じ世界の昔話や、意外な話も登場するので面白いです。何よりオチがしっかりついており、すべて笑える話なので、聞くと心が軽くなります。世界旅行の話や、旦那さんとの話、子育ての話、キレた話など、意外な一面を見ることができるのもエッセイの素晴らしいところです。
これ以降の作品は世間的にはあまり評価されていませんが、初期の頃の作品であるため、今でも愛読している人は多いです。Audibleではオーディオブック化はされていませんが、audiobook.jpでは2作品がリリースされているので、リンクを貼っておきます。声優も「まる子」と同じたらこさんが担当しているので、より臨場感があって良い作品です。
もものかんづめ さるのこしかけ図書館で 前作品置いてるとこをよく見かけするので、お近くに図書館がある人は図書館で無料で読むのもいいかもしれません。
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