普段、料理をお仕事にされている方は、レシピ本など料理に関する本はかなり読み込まれていると思います。私も以前は飲食業に携わっていたので、多くのレシピ本を持っています。
コロナの影響で飲食業を離職し、現在は年間300冊以上のオーディオブックを視聴する生活を送る中で、『絶対に料理人に役立つオーディオブック』に8作品出会いましたので、ご紹介させていただきたいと思います。
なお、今回おすすめするオーディオブックはAmazonが運営するオーディオブックサービス【Audible放題対象作品】なので、是非、2ヶ月間無料トライアルを使いお得に視聴してみてください。
『実体験編』
【三流シェフ/三國 清三 (著)】
雑用こそ人生の突破口だ。
誰より苦労しても、その苦労を見ている人は1%にも満たない。
それでも“世界のミクニ”は必死に鍋を磨き続けた。何者かになろうとして、懸命にもがく人たちへ――。
料理界のカリスマ・三國シェフ、感涙の自伝。37年続いた「オテル・ドゥ・ミクニ」を閉じ、ぼくは70歳で新たな夢を実現する
北海道・増毛(ましけ)での極貧の幼少期、漁師の父と出掛けた海、“料理の神様”に近づきたくて生やした口髭、地獄の厨房とヨーロッパ修行、30歳での開業とバッシング、ミシュランとの決別――。時代の寵児と言われながら、がむしゃらに突っ走ってきたぼくが、一大決心をして「オテル・ドゥ・ミクニ」を閉店する理由と、ぼくが戦ってきた人生のすべて。どんな一皿よりもエモーショナル!
Amazonより
世界に冠たる“ミクニ”の料理は、彼の苦悶の日々とパワフルで情熱的な生き様から作られる。
生きるための営みと企み、そして熱狂とは――。人生の本質が凝縮された1冊
フランス料理界のカリスマシェフ三國清三さんのこれまでの人生を描いた自伝作品。
昭和のリアルな料理人の生き様が生き生きと伝わっており、現在の料理業界とのギャップに驚かれると思います。 まだフランスへの修行が一般的ではない頃の修行時代の思い出や、初めて自分で作ったお店の話など、イケイケだった若かりし頃の武勇伝をたくさん聞くことができます。
また、現在の活動や思いなども綴られており、料理人なら学ぶべきことがたくさんあると思うのでおすすめです。
【世界を旅するうどん屋: 世界24カ国を旅しながら、5000人に本格手打ち讃岐うどんを振る舞ったノマドの生き方/ジョン・タニムラ (著)】
世界24カ国で5000人に本格手打ち讃岐うどんを振る舞った「世界を旅するうどん屋」とはどういう生き方なのか?を綴った自伝。
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アイデンティティの葛藤
香川県の讃岐うどん文化
世界各国の異なる宗教や食の主義の中でのうどん作り
居場所の探索と自由とは
こちらの作品は手打ちうどんを世界中の人にレクチャーしながら旅をする青年の作品です。
現代だからこそできるSNSでの集客方法や、他国の人がはじめて饂飩を見たときのリアクション、日本の食べ物が世界に伝わった時の喜びなど、新たな料理人のスタイルを確立していると感じました。
今までの考えにとらわれず、自由に自分の料理を表現するのにも、お役に立ちそうです。
【辺境・近境/村上 春樹 (著)】
久しぶりにリュックを肩にかけた。「うん、これだよ、この感じなんだ」めざすはモンゴル草原、北米横断、砂埃舞うメキシコの町……。NY郊外の超豪華コッテージに圧倒され、無人の島・からす島では虫の大群の大襲撃! 旅の最後は震災に見舞われた故郷・神戸。ご存じ、写真のエイゾー君と、讃岐のディープなうどん紀行には、安西水丸画伯も飛び入り、ムラカミの旅は続きます。
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『村上春樹作品は登場する料理は全て美味しそう』そう感じる方は私だけではないと思います。ジブリ作品と同じような感覚に、素朴な料理の描き方がとても上手で、ついつい食べたくなってしまいます。
こちらの作品は村上春樹さんが世界中を旅して感じたことをまとめたエッセイ集です。
有名作品の舞台になった国に訪れて、『何を感じ、何を食べるか』そんな普通のことを村上春樹さんが本にすると、1つの作品に成立するのが不思議です。 特に香川県のうどん巡りは、『香川うどんがメジャーじゃない頃』の話なので、時代とのギャップを感じ楽しめると思います。
『科学的見解編』
【脳科学者が教える集中力と記憶力を上げる低GI食 脳にいい最強の食事術/西 剛志 (著)】
仕事をしている方は作業の効率がUPする。
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学生や受験を控えている方は、記憶力や集中力UPに。
また、つい昼寝をしてしまい、家事が残ってしまいがち!
というお悩みの解決にも低GI食は役立ってくれます。
食事は私たちの脳に影響して、人生の質を変えてくれます。
本書で紹介する低GI食が、少しでも皆さんのお役に立てるとうれしいです。
炭水化物を摂取する時に『低GI食品が良い』というイメージは皆さんあると思うのですが、こちらの作品は【低GI食品のメリットを繋ぐまで教えてくれる】そんなオーディオブックです。
健康志向の人が増える今だからこそ、必聴の一冊です。
【食品の裏側: みんな大好きな食品添加物/安部 司 (著)】
廃棄寸前のクズ肉も30種類の「白い粉」でミートボールに甦る。コーヒーフレッシュの中身は水と油と「添加物」だけ。「殺菌剤」のプールで何度も消毒されるパックサラダ。虫をつぶして染めるハムや健康飲料・・・・・・。
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食品添加物の世界には、消費者には見えない、知らされていない「影」の部分がたくさんあります。「食品製造の舞台裏」は、普通の消費者には知りようがありません。どんな添加物がどの食品にどれほど使われているか、想像することさえできないのが現状です。
本書は、そんな「食品の裏側」を、食品添加物の元トップセールスマンが明した日本ではじめての本です。いま自分の口に入る食品はどうできているのか。添加物の「毒性よりも怖いもの」とは何か。安さ、便利さの代わりに、私たちは何を失っているのか。
本書は、それらを考える最良の1冊になっています。
『加工食品は体に悪い』そのようなことは皆さん常識になってると思いますが、それを肌感覚で理解できるのがこちらの一冊。
【なぜ加工食品は本物の肉より安く美味しいのか?】この真実を知ってしまった人は、ハムやミートボールを買う気持ちは失せると思います。
特に添加物について深く知れるので、健康系の料理を作られている方は、絶対に聞いてほしい一冊。
【食欲人/デイヴィッド・ローベンハイマー (著)】
食欲のしくみ初解明!
私たちは「タンパク質欲」を満たすために食べていた
科学誌『New Scientist』ベストブック受賞!
「人類にとって重要な書」と
世界中のアカデミアから絶賛、続々!「面白くて一気読みした」
D・シンクレア(ハーバード大・医学大学院教授)なぜ人間だけが食べすぎるのか――
シドニー大学の世界的栄養学者2名が
「人類の食欲の謎」に迫る。
旅は、「バッタ」から始まる――。
門外不出の研究写真つきで贈る
知的興奮の冒険!本能のしくみを明らかにした本書を読めば
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「食べすぎ前」に満足し、
体重を増やさずすむ
『なぜ年を取ったら太るのか』『なぜタンパク質が重要なのか』そのようなことが年齢別に詳しくわかる一冊。
特に私が衝撃を受けたのは【子供の頃にタンパク質量を増やしすぎると、将来太ってしまう恐れがある】という項目です。
筋トレブームも伴い【タンパク質は正義】という人が増えていると思うのですが、正しいタンパク質の知識をつけるためにも、この一冊は聞き逃せないです。
『小説編』
【鴨川食堂/柏井 壽 (著)】
鴨川親娘とトラ猫のひるねがお迎えする、看板のない食堂へようこそ!。「鍋焼きうどん」「肉じゃが」ほか、寂しさも辛さも吹き飛ばす、美味しい六皿、ご用意しました!京都のカリスマ案内人、初の小説!
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京都で探偵事務所と食堂を兼業する親子のお話です。
お父さんが元刑事で現在は趣味だった料理を食堂で提供する設定なのですが、出てくる料理がすごく本格的で、職人さんが苦労する点やこだわる点なども詳細に描かれており、料理を題材にした小説では『一番登場する料理が取材されている』と感じる作品です。
舞台も京都なので京料理をベースとして構成されており、他県の方ですと『初めて聞く言葉』などが数々登場します。
【神様の定食屋/中村 颯希 (著)】
親を事故で失った高坂哲史は、妹とともに定食屋「てしをや」を継ぐことに。ところが料理ができない哲史は、妹に罵られてばかり。ふと立ち寄った神社で、「いっそ誰かに体を乗っ取ってもらって、料理を教えてほしい」と愚痴をこぼしたところ、なんと神様が現れて、魂を憑依させられてしまった。料理には誰かの想いがこもっていることを実感する、読んで心が温まる一冊。
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こちらは登場する料理は一般的な定食屋にあるものなのですが、『定食屋には定食屋のこだわりがある』と感じさせてくれる一冊です。
【早い・安い・うまい】を売りにする町の定食屋でも、客を喜ばせるために様々な努力をしていることが描かれており、『料理人の初心』に戻してくれる一冊です。
ストーリー自体もとても暖かく、心が軽くなるので、【仕事で精神が疲れている時】に聞くのがベストだと思います。
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