早くも10月になりました。秋の訪れを感じつつ9月は33作品のオーディオブックを楽しむことができました。
そんな9月に聴いたオーディオブックの中から厳選した『良書』を5作品紹介したいと思います。
すべてAudible聴き放題対象作品なので、お気軽にご視聴してください。
【うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間/ 先崎 学 (著)】
棋士生活三〇年、ある日突然襲ってきた病魔
「ふざけんな、ふざけんな、みんないい思いしやがって」
藤井聡太ブームに沸く将棋界。そのウラで羽生世代の棋士が脳の病と闘っていた。
その発症から回復までを大胆に綴った心揺さぶる手記。うつ病の頭には死のイメージが駆け巡るのだ。
うつ病の朝の辛さは筆舌に尽くしがたい。
Amazonより
あなたが考えている最高にどんよりした気分の十倍と思っていいだろう。
まず、ベッドから起きあがるのに最短でも十分はかかる。
ひどい時には三十分。その間、体全体が重く、だるく、頭の中は真っ暗である。
仕方がないのでソファーに横になるが、もう眠ることはできない。
ただじっと横になっているだけである。
頭の中には、人間が考える最も暗いこと、そう、死のイメージが駆け巡る。 私の場合、高い所から飛び降りるとか、電車に飛び込むなどのイメージがよく浮かんだ。
つまるところ、うつ病とは死にたがる病気であるという。
まさにその通りであった。(本文より)
プロ棋士【先崎 学】さんが突如うつ病に陥り、闘病生活の現実を綴った一冊。
これまでのうつ病に関する書籍とは一線を画する、深くリアルな体験談です。
うつ病の症状を生々しく体験できる貴重な作品です。その中でも「鬱が改善しかけた頃に、将棋を再び始めるが、全く勝負にならない」という箇所は特に印象的でした。
この作品を通じて、「鬱は脳の病気」ということが実感できます。多くの人に聴いてほしい1冊です。
【稲荷山誠造 明日は晴れか/香住 泰 (著)】
笑えて泣けて楽しめる家族小説
関西の金融会社会長、稲荷山誠造(いなりやませいぞう)のもとに、
既に縁を切った娘、桃代(ももよ)の息子――すなわち孫の翔(しょう)が訪れ、「お袋がいなくなった」と告げる。
金のことしか頭にない頑固物だが、パワフルな行動力と肝っ玉をもつ誠造(70歳)と、大食いなだけで頼りない翔(19歳)。
かみ合わない爺孫(じじまご)コンビは、桃代を見つけ出すことができるのか!?
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お年寄りと若者の世代間ギャップを鮮明に描いた作品です。
ビジネスで成功した老人と、疎遠になった孫が、ある出来事をきっかけに再会し、多くのトラブルを乗り越えていきます。
伝統的な価値観と現代の考え方の融合を通じて、トラブルを解決していく姿が印象的です。
【トッカン 徴収ロワイヤル /高殿 円 (著)】
トッカンこと特別国税徴収官の鏡とトッカン付き徴収官ぐー子の京橋中央税務署名物コンビが手掛けるのは、生活に直結するお金と人情の謎……長年住んだ家を公売オークションに出す老婦人の救済や、難問目白押しの税大研修、密売滞納者を追う対馬出張など、短篇六篇を収録したシリーズ初の短篇集。
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特別国税徴収官を舞台にした「トッカンシリーズ」の最終巻。
トッカンシリーズ全体としては、最初から順番に聴くことをオススメしますが、特にこの4作目「徴収ロワイヤル」は、現代の時代背景が色濃く、非常に楽しめます。
笑いの要素も増してきており、特に「カガミトッカンが金の船で登場するシーン」は、大いに笑えます。
楽しみながら税金について学べる作品です。
【悩みどころと逃げどころ/ちきりん ・ 梅原 大吾 (著)】
月間200万ページビューの社会派ブロガーちきりん氏と、世界一のプロゲーマー梅原大吾氏の異色人生対談。
立ち位置も考え方もまったく違う二人が、足かけ4年、100時間にもわたって語り合い、考え抜いた人生談義。
学校で真面目に勉強してきたのに競争社会で行き詰まっている人、やりたいことが見つからなくて悩んでいる人必読!
今日から人生が変わります!
Amazonより
学歴エリートのブロガーちきりんさんと、トッププロゲーマーの梅原大吾さんの対談集。
学ぶべきことや、夢を追い続ける決意、そして夢を手放す時の判断基準など、2人の異なる視点からの討論が繰り広げられます。
読者も自身の考えを整理し、人生の難題に取り組むヒントを得ることができます。
【物流ドライバーが消える日(週刊東洋経済eビジネス新書No.424) /週刊東洋経済編集部 (著)】
物流現場の最前線を担うトラックドライバーの「定額働かせ放題」とすら言える過重労働は、長らく放置されてきた。その結果人手不足は続き、2024年に迫る残業規制の大激震も待ったなしだ。いま現場を変えなければ、日本の物流は崩壊しかねない危機に直面している。荷主側の理不尽な要求に疲弊する過酷な労働環境や、低賃金の根本原因であるドライバーを搾取する構造問題に迫りつつ、ヤマトホールディングスなど大手各社のトップに対応策を聞いた。このままでは、ドライバーが消える日が現実になりかねない。
本誌は『週刊東洋経済』2022年5月21日号掲載の26ページ分を電子化したものです。情報は底本編集当時のものです。その後の経済や社会への影響は反映されていません
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私自身、週刊誌系のオーディオブックにはあまり興味を示していなかったのですが、この作品を聴くことで、最新の情報が簡潔かつわかりやすくまとめられていることに感動しました。
通常のオーディオブックが6時間程度の再生時間を持つ中、この作品は約2時間と短い時間で情報が凝縮されています。
この作品をきっかけに、週刊誌系のオーディオブックへの関心も湧きました。
週刊誌系だと日経トレンディも面白いコンテンツです!
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