現代の子供は、スマホの普及・ゲームのチャット機能・家族との会話の少なさ、などが原因で【国語力】が著しく衰退している。と言われています。
そんな語彙力低下問題を教育機関の現場に潜入取材して書き上げられた作品【ルポ 誰が国語力を殺すのか – 石井 光太 (著)】が、すごく衝撃的な内容が満載だったので、紹介さして頂きます。
国語力低下の原因は【ゆとり教育】
現代の親世代の多くは【ゆとり世代】の人が多いのではないでしょうか。ゆとり教育とは2002年頃から2010年代初期まで、従来の【詰め込み教育】から【ゆとりのある教育】を目指して始まった教育体制のことです。
私も、小2の頃に急に土曜日の授業がなくなって歓喜していた記憶があります。
【ゆとり教育】では【生きる力】を養うため、美術・体育・選択科目などを増やし、一般科目の教育時間を減らす事となりました。
しかし、【ゆとり教育】のカリキュラムを考えたエリート官僚の見立てと、一般人の教育レベルの差が激しすぎて、ゆとり教育の失敗や反対が相次ぎ2010年代初頭には、学習内容を増加させる学習指導要領が施行されました。
ゆとり教育の弊害が気になった著者は、私立中学校に取材をして、【ゆとり教育】以前以後の生徒の違いを聞いたところ
- 明らかに国語力の低下が見られる
- カリキュラムと現場の差が大きく、教師達も【ゆとり教育】を正しく運用できない
- 【不良】から【罪悪感のないイジメ・引きこもり】に変わった
確かに私の学生時代には、ヤンキーは減っていたと思いますが、引きこもりやネット掲示板のイジメ問題などもこの頃から始まった記憶があります。
そんな【ゆとり世代】が親になってきている現代、さらなる問題に拡大しているようです。
テクノロジーの進化で語彙力が急低下
【ゆとり世代】が夢中になっていた物はテレビゲーム・レンタルDVD・ケータイ電話・外で遊ぶなど、今に思うとカワイイものです。現代の子どもたちには、刺激が足りなすぎるでしょう。
現代の子供たちは、スマホ・SNS・インターネットゲームなどの影響で、チャット形式のメッセージ交換で、長文を使う必要がなくなり、その上、本は一冊もない家庭が増えているそうです。しかも、コロナの影響で多くのコミュニケーションができなくなり。言葉を使って表現することを学べず、友達同士でリアルに意思疎通をする機会もなく、どんどん国語力の低下に拍車をかける事態となっています。
その上、子供を育てる親が【ゆとり教育の影響】と【スマホの普及】などで、子供に気持ちを言葉で表現する機会を作れず、自らもスマホ依存に陥る家庭も多くなっています。
現代の子供の子供たちが国語力を失うとで起こる弊害は、
- 原因が自分でわからない不登校の増加
- 自分で考える力がなく、犯罪や詐欺にあうケースが増える
- 語彙力低下で、意思疎通がうまくできず、暴力事件になる事がある
などが挙げられます。
今からでもできる【対策法】
このような事を我が子に起こさない為に、また、自分自身も同じ状況にならないためには
- 子供が小さければ、本の読み聞かせをし、主人公がどのような感情を抱いてるか考えさせる
- 家族で自分の思っていることを言葉にする機会をつくる
- 子供に無関心にならず、DV・アルコール・薬物依存などは絶対にならない
- 安心して、守らていると感じる家庭をつくる
- 自然に触れて、自分の生きている根源や、自然の摂理を学ぶ
などです。
簡単にまとめると、【愛着形成】【相手・自分の感情をわかる力】【自分で考える力】【気持ちを言葉にする力】を育てて上げることが必要でしょう。
合わせて聴きたい【おすすめオーディオブック】
子育てに最も大きなインパクトを与えるといわれる【愛着形成】を学べる一冊。
子供の頃に形成された愛着スタイルによって、その後の人生を大きく作用します。
テクノロジーの進化や親の影響で、近年【回避型愛着スタイル】が急増しており、引きこもり・コミュ障・無関心などの弊害が出ています。
是非、【ゆとり世代】の人にも聴いていただきたいオーディオブックです。
コメント